アカデミアネタカナダ留学記

#1【カナダ留学】ポスドク留学でのビザ申請段取り

私は博士号取得後、カナダのトロント大学にポスドクとして留学しました。

準備のためには、たくさんのことを調べました。

後続の方が少しでも楽になるよう記録を残したいと思います。

今回は「ビザ申請」の段取りについてまとめました。

ねこ研究員
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特にカナダの大学に留学する方は、そのまま参考にできると思います!

ビザの基本知識

ねこ研究員
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ビザとは何ですか?

私はポスドク留学が初の海外渡航で、ビザが何であるか知りませんでした。

そこで、一応は最低限の基本を説明しておきます。

ビザは渡航許可証のことです

海外に行くためには、パスポートとビザが必要です。

  • パスポートは身分証明書。
    日本では運転免許証などしばしば身分証明書を見せます。海外でも同じですが、外国人はパスポートで代用します。例えば、入国審査や渡航先、事務手続きにおける本人確認など頻繁に必要になります。
  • ビザは渡航先の国が発行する滞在許可証。
    これがないと、入国審査で弾かれます。
ねこ研究員
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両方とも、日本にいるうちに取得します。

基本的なビザの種類

ビザは渡航目的によって複数の種類があります。たとえば、

  • 観光ビザ:観光するために渡航する人が取得
  • 就労ビザ:渡航先で働くため人が取得
  • 学生ビザ:海外の大学などで留学する人が取得

です。

種類や条件は国によって微妙に異なるので注意してください。

ですが、大抵上記の3つはあると思います。

ポスドクは「就労ビザ」を申請

普通、ポスドクの活動は「労働」に分類されます。

従って、我々は「留学」と呼びますが、「学生ビザ」ではなく就労ビザ」を取得することになります。

ただし、国によって異なると思うので、自分自身でしっかり調べてください。

よく分からない人は、下記の「申請代行業者」を頼ってみましょう。

ねこ研究員
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ちなみに、入国審査で入国理由を聞かれても “To study.” ではなく “To work.” と答えましょう。

申請先は大使館

ビザは渡航先の国から発行されるものです。

しかし、渡航先の国へ直接申請するわけではありません。

(普通)各国は他の国に事務手続きなどの窓口として大使館を設置しています。

ビザの申請は日本に設置された渡航先の国の大使館に申請します。

例えば、カナダに留学する人は「日本にあるカナダの大使館」をまず考えれば良いのです。

カナダに留学する場合、正確にはフィリピンのマニラにあるカナダ大使館を利用することになります。詳細は自分で調べるか、後述の「ビザ申請代行業者」に質問しましょう。

最近はオンラインでも申請可能

オンラインでOKな場合もあります。

しかし、書類を郵送する必要がある場合もあります。

これは、渡航先の国・申請するビザの種類・申請者の状況や身分などに依存します。

大使館のホームページや、渡航先の国の移民管理を担う政府の部署のページを参考に調べましょう。

面倒な方は後述の「申請代行業者」を頼ってみましょう。

入国の半年前には申請しよう

一概には言えませんが、ビザ申請から取得までは早くて2週間〜1.5ヶ月です。

しかし、大使館の作業の速さ、書類不備などによる再申請、ランダムで選ばれる厳密審査の対象に選ばれるなどの事情で、3~4ヶ月、もしくは更に長いことがあります。

ビザ申請は、遅くとも留学開始の半年ほど前には開始したいところです。

ねこ研究員
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厳密審査に選ばれると「無罪証明書」など追加で書類提出を求められます。ちなみに「無罪証明書」は警察署で申請し1週間〜で取得できます。無罪ならですけど。

ビザ申請の代行業者

ねこ研究員
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ポスドクは本当に就労ビザなのだろうか? 書類の書き方が微妙にわからない…。問題があった時に、英語でやりとりするのは大変そうだ…。もうダメだ…。

あまりに悩む場合は、「ビザ申請の代行業者」の利用を考えた方が賢いかもしれません。

代行業者とは

観光ビザの取得はふつう簡単です。

一方、就労ビザは比較的煩雑です。審査も厳しく長引くことがあります。

自国民を雇わず他国の者を雇うにはそれなりの理由が必要ということです。

このような状況を反映してか、ビザ申請代行業者というものあり、申請者にアドバイスをしたり、書類作成や提出を代行してくれます。

信頼できるか

代行業者は複数あります。評判の良いところと悪いところがあります。

よく調べて選ぶ必要はあります。

ちなみに、私は「ビザJPカナダ」という業者を利用しました。

ねこ研究員
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サービスは完璧で、無事段取りよくビザを取得できました!

 利用のながれは?

ビザ申請手順は、各々の状況に依存します。

そこで、最初にコンサルが入ることが多いです。

ここで心配なことを質問すれば良いでしょう。たとえば、

  • ポスドクは何のビザを取得すれば良いですか?
  • 何を代わりにやって頂けますか?
  • 利用料はいくらですか?
  • 追加書類があった場合も対応して頂けますか?
  • その場合の利用料はどうなりますか?
  • 入国審査で問題が発生した場合は対応してくれますか?
  • 家族のビザ申請も手助けしてくれますか?

などですね…。

一通りながれを掴んだら、利用料の見積もりなどの話が固まって本契約となります。

ねこ研究員
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とりあえずコンサルだけでも申し込むでは如何でしょうか!

代行業者の料金

これも各位の背景によります。

私の場合は10万円くらいでした。

必要書類は自分で作成。不明な点は質問しました。

書類を代行業者に提出し、代行業者は大使館とやりとりをします。

その後、代行業者によりビザが送られてきました。

なお、私の場合は学振の研究費に代行業者利用料を含めることが認められました。

「雇用契約書」に注意

「就労ビザ」申請には「雇用契約書」が必要です。

しかし、入手が結構やっかいです。

下記で説明いたします。

雇用契約書が必要な理由

「就労ビザ」は「渡航先で働くので渡航を許可してください」というものです。

そこで、働く先が既に決まっている人が申請すべきものです。

そういう人は「雇用契約書」を持っています。

従って、「就労ビザ」申請では「雇用契約書」の提出が必要であることに注意して下さい。

雇用契約書には給料の情報が必要

「雇用契約書」には「XXさんをYY円で雇います」という情報が記載されています。

(普通)どこの国にも最低賃金なるものがあり、これを守る必要があるわけです。

従って、雇用契約書を入手するためには、留学先での給与のソースについて決まっている必要があることにも注意して下さい。

給料に関する問題と解決方法

お気づきだと思いますが、問題が2つあります。

時期的な問題

留学開始を4月とすると、ビザ申請は遅くとも9〜10月頃に考えることになります。

この頃は学振の結果がまだ発表されていません。

つまり、雇用契約書が必要な段階では給与についてはっきりしていない場合が結構あります。

これに対する解決方法は、次の2つです。

  1. 留学開始を遅らせる。
  2. 留学先の先生に給与の問題を解決してもらう(払ってもらう)。

ただし、留学開始を遅らせる場合は、所属先(肩書き)がない期間が出来ないように注意して下さい。例えば、現在のラボに数ヶ月だけ研究員として置いてもらうなどの交渉を先生や事務の方として下さい。

金額の問題

どの国にも大抵「最低賃金」の話があります。

すなわち、留学先のボス側には「ポスドクを雇う場合、1年間で〜円以上の金額を支払わないとならない」という話があるわけです。

このことは「Minimum stipendが〜円必要である」というように表現されます。

従って、もし学振等で獲得した研究費が「Minimum stipend」の要件を満たせない場合、留学先の先生と相談して不足分を支払ってもらう必要があります。

「Minimum stipend」については留学先の先生に質問するなどを通して、予め調べておきましょう。

学振の「研究費」をMinimum stipendに含めて良いのか?:これは誰からも定められていません。学振に聞いても「大学側に聞いて下さい」となり、留学先の大学や先生に聞いても「財団に聞いて下さい」となります。こうなったら自分で判断するしかありません。私はMinimum stipendに学振の研究費は含められると考えて計算しました。

雇用契約書を入手するまでの流れ 

給与のソースが決まった場合、雇用契約書を留学先の先生にお願いしましょう。流れは大体以下です。

  1. 留学先の先生に雇用契約書の件をメールする。
  2. 先生は自分の所属機関の事務(人事部/Human Resource/HR)などに雇用契約書の件を依頼する。
  3. 事務の方が雇用契約書のテンプレを作成して先生へ渡す。
  4. 先生がサインしメールで添付して送ってくれる。
  5. 印刷して自分のサインを入れてスキャンしてメールで送り返す。
  6. 先生がサイン済みの契約書を事務の方に渡す。
  7. 事務の方が正式な雇用契約書を発行し、先生に渡す。
  8. 先生が自分に送ってくれる。

 全体の流れまとめ

結局、以下のような流れになると思います。

  1. 下記のような流れで、留学後の給与のソースが決まる。
    ・研究費の獲得が決まる。
    ・留学先の先生に払ってもらう。
    ※ 「Minimum stipend」の問題をクリアすること。
  2. 留学先の先生に雇用契約書の発行を依頼する(7ヶ月前など)
  3. 雇用契約書が送られてくる。
  4. 大使館にビザ申請をする(6ヶ月前など)
    または、ビザ代行業者に申し込む。
  5. 必要書類を作成して提出する。
  6. ビザが発行される。
  7. 航空券のチケットを予約する(3ヶ月前など)
  8. 渡航する。

 

ねこ研究員
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早めに準備して下さいね。
頑張って下さい!